躁(そう)とうつ:中国駐在員を襲った「その日」 介護用品と介護施設

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躁(そう)とうつ:中国駐在員を襲った「その日」

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連載【メンタルリスクと中国】メンタルヘルスの基礎知識編(5)―佐野秀典(MD.ネット代表取締役社長)

 さて、ホワイトゾーンに戻ったPさんの話を続けよう。病識が欠如しているということは、自分が病気であるという自覚がないことを意味する。これでは本人任せの治療は続かない。当然のことながら、Pさんも通院しなくなった。医師は「予防的な服薬は続けるように」と何度も言っていたのだが、その忠告を聞き流していたのである。

◆「元気」と「躁(そう)」は違う

 しかし彼は、何の支障もなく仕事に没頭できた。実に数年間も。職場では周囲からの信頼も篤く、それなりのポジションも得ることができた。彼はあくまで「健康」だった。ときどき感じるめまいを除いては。

 そしてPさんは、会社が中国に新しく設立した合弁会社に赴任することになった。どこから見てもバリバリのビジネスマン。いつも精力的に仕事をこなしている普段の彼の姿から、Pさんなら中国赴任も間違いないと周囲の誰もが思った。

 実はその「バリバリ」さ加減は、後から考えれば大いに注意すべき点だった。お伝えしているように、うつ病は反復する可能性が高いからだ。「うつ病相(感情・意欲・思考・身体面での異常が続く期間)」と「うつ病相」の間が(結果的に)数年離れるケースでは、軽い躁(そう)状態が入ることがある。躁状態は抑うつ状態の逆で、気分が高揚して自信に充ち溢れていて活動的な状態のことである。自分では精神的エネルギーが高すぎることに気付かず、周囲に迷惑をかけることもある。こういう場合は「元気」ではなく、「躁」という。また、軽くても躁状態があれば、感情が病的に不安定であることを意味するのである。

 医師はおそらく、Pさんにこのようなアドバイスをしていたはずだ。

 ――「元気」と感じるときは、行動はむしろ抑制気味にすること。過度の飲酒、過密スケジュールには常に注意すること。客観的に自己を観察すること。そして、定期的に医師の診察を受けること。

 しかし彼は、自分が「元気」だと感じるからこそ、そんなばかばかしいアドバイスは聞きたくないと思ったに違いない。とにかく自分は「治った」のだから。

◆赴任半年後に訪れた「その日」

 しかしというべきか、はたまた案の定というべきか、彼は中国に赴任して半年後に強いめまいを感じた。ところが彼は、それを「再発」とは感じていなかった。合弁プロジェクトは重要なステージにさしかかっており、緊張を強いられる場面が増えていた。ところがPさんの仕事は、彼にしかできないものになりつつあった。複数の地元政府要人とのコネクションができたからである。その結果、彼にしか知り得ない情報も増えた。というわけで、彼は「もう少し」頑張らなければならなかったのである。

 ある日のことだった。彼はマンションの屋上から飛び降りた。遺書を残して。誰もが驚いた。考えられない、なぜ彼は自殺しなければならなかったのか――と。

 自殺の引き金になったであろうと推定されることがないわけではなかったが、それはあくまでトリガー(引き金)にすぎない。Pさんが自殺するに至った根本的な原因は、やはり「うつ病」にあったと言わざるを得ないのである。

 しかし、Pさんの自殺は防げなかったのだろうか?会社には何も講じるべき手立てがなかったのだろうか?難しい問題ではある。いずれにしても会社にとっては、「元気」な社員を中国に送り出したにも関わらず、「何の前触れもなく」「突然」自殺されてしまったわけだ。

 Pさんの自殺が家族にとって大変な事態だったことはいうまでもないが、会社にとっても大きすぎる痛手だった。しかしそれでも、もしこの事件が2006年10月の自殺対策基本法施行以降であれば、会社がPさんの自殺の責任を問われることになる。あらかじめメンタルヘルスに有効な手立てを講じていなければ、責任は会社が負わなければならないことになっているからだ。

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yumi/メルヘンな風


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2007年09月27日 トラックバック(0) コメント(0)












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